アグリコラで爆発的に流行したワーカープレイスメントゲーム、
そしてドミニオンをきっかけにブームが起こったデッキビルドゲーム。
これら2つのゲームが、どれほど後のボードゲームに影響を与えたのか、ざっくり調べてみました。
といっても高度な事は出来ないので、言わずと知れたボードゲームサイトBoardGameGeekのデータを、エクセルで取得してをグラフ化するぐらいです。
【データ対象】
BoardGameGeek、GameRanking 1000位以内
タグ:ワーカープレイスメントゲーム デッキビルドゲーム
拡張単体は含まない
ワーカープレイスメントゲーム
ワーカープレイスメントゲームは、アグリコラに代表されるゲームメカニズム。
物凄くざっくり説明すると、
各プレイヤーは、自分の駒を1つ無いし複数持っている。
いくつかあるアクションスペースに、順番に駒を置いていきアクションを行う。
多くのゲームではアクションスペースに入れる駒の数には制約がある。
などが特徴です。
ここで気になるのは、アグリコラが発売された2007年以降の推移。
では、ワーカープレイスメントゲームの推移を見てみましょう。
Agricolaの発売した2007年以降、その数が大きく増えている事がわかります。
アグリコラ以前でも、ケイラスのように面白いワーカープレイスメントゲームはありましたが、
geekTOP1000にランクインした全103作品中87作品が2008-2015の間に作られ、近年の人気振りは凄まじいものがありました。
といっても、2013年以降は少しずつその数を減らしている事が分かります。
確かに、一時期は何を買ってもワーカープレイスメントで、食傷気味になってしまった経験が僕にもありました。
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デッキビルドゲーム
デッキビルドゲームとはドミニオンに代表される、ゲーム中にデッキを作り、そのデッキを使ってアクションを行っていくタイプのゲームです。最初は全員同じカードセットを持っていて、買い物フェイズでカードを増やしていくのが一般的。
コンコルディアのようにデッキではなく、手札が増えていくタイプのもの。
オルレアンのように、カードではなくチップ使い、デッキの代わりに袋を用いるもの、
などバリエーションは豊かです。
こちらも見所はドミニオン発売の2008年以降のランキング。
ではデッキビルドゲームの推移を見てみましょう。
2008年以降、物凄い勢いでその数を増やしています。
こちらはTOP1000に63作品がランクイン。うち60作品が2008年以降に作られています。
ちなみにドミニオンシリーズは、基本と陰謀の2作品だけが集計対象ですので、
非常に多くのデッキビルドゲームが生まれたことが分かります。
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当然の結果としてその融合が生まれるわけで
ここまでの結果はいかがでしたでしょうか?ボードゲームシーンは常に革新に満ち溢れています。新しいメカニズムが生まれることもあれば、既存のメカニズムの組み合わせが新しい価値を生むことも。
では最後に、ワーカープレイスメントゲームとデッキビルドゲーム、両方のメカニズムを持つとされているゲームの数の推移を見てみましょう。
果たして高評価ゲームは、ドミニオンの後にすぐ生まれたのでしょうか?
グラフの紫に注目です。
意外にも、この人気の組み合わせで高評価を得たゲームが現れだしたのは、2011年以降。
実にぽつぽつと姿を現してきています。
どちらも癖の強いメカニズムなので、無理矢理組み合わせようとすると“ラクラク大統領になる方法”のような押し付けがましいゲームになってしまうのが問題なのかも。
それでも近年ではルイスクラーク探検隊やオルレアンなど、
ワーカープレイスメントとデッキ/プールビルドの要素を上手く混ぜたゲームが、高評価を受けるようになってきています。
終わりに
いかがでしたでしょうか?今回調べてみて、ワーカープレイスメントゲームとデッキビルドゲーム、偉大なメカニズムを持つゲームの多さに驚くとともに、メカニズムの移り変わりというものをなんとなく感じる事ができたように思います。
Board Game Geekのメカニズム分類は、厳密すぎて難しかったりすることもあるのですが、
大雑把に捉えると、結構面白いデータも取れそうです。
そのうちまた、別のメカニズムについても調べてみようと思います。
それでは!
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