花火/HANABIプレイ人数:2-5人 プレイ時間:30-60分程度 |
【ルール要約】
・手札を、自分だけが見えないように持つ
・協力をして、赤 青 黄 緑 白 の5つの色の花火カードを、各色1から順番に並べていく
・ターンに出来るのは、他のプレイヤーの持つカードが何かを教えてあげる、カードを捨てる、カードを場に出す のどれか
・カードを教えられる回数には制限があるが、カードを捨てることで回復できる
・山札がなくなるか、三度誤ったカードを場に出すとゲーム終了。並べた枚数が得点となる。
【感想】
サクっとカードを出して遊ぶような爽快感やスピード感とは無縁な、重く苦しいカードゲーム。
何より圧迫してくるのが、自分だけが手札が見えないという一番根幹のなルール。
暗闇の中を手探りで進むかのような、心の暗雲が晴れない感じが常にあり、ようやくカードをプレイして解放感を得てもまたすぐに苦しみがやってくる、そんな辛さとの戦いです。
そしてゲーム終了の際に、明確なゴールではなく得点という形でしか結果がでてこないため、最後までなんだかスッキリしないまま終わることが多いのは微妙なところ。
じゃあ何が面白いか、っていうと、全員が同じゴールを持っていながら、ちゃんと全員をゲームに参加させてくれる協力ゲームであるというところ。
というのも私、実はそこまで協力ゲームが好きではなかったりします。
全員が同じ状況の中でゴールを目指すという構造上、自分の手番であっても他のプレイヤーのアドバイスに従わなくてはならず、自分の意思を上手くプレイに反映できなかったり、選択肢が無かったりということがある故です。
(参照:なぜ、協力型ゲームはクソなのか?奉行問題があるからだよ!
http://gamereview.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/blog-e6c4.html)
情報に非対象性を出すために正体隠匿型であったり(キャメロットを覆う影など)、協力ゲームのようで最後は勝負をしなければならない(アルカトラズなど)など様々なタイプの協力ゲームがあるわけですが、花火のように純粋に全員で協力できるゲームで、上手く情報に非対称性を出すこのシステムは見たことが無かったので、自分が全力で頑張れるという意味で、今までに無い楽しさを感じることができたと思います。
ただまぁその分毎ターン自分にのしかかってくる決断がまた重く苦しいわけで、自分がミスをしないように誰か失敗してくれ!なんて思ってしまう場面も多く、トカゲの尻尾切りを繰り返す会社の構造なんてのがどうして生まれるのかを非常に良く実感できるゲームでもありました。
ちなみに箱には30分と書かれていますが人数×20分ぐらいのイメージがいいと思います。
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