2014年9月3日水曜日

バヌアツ/Vanuatu


バヌアツ/Vanuatu

バヌアツ/Vanuatu

<追記2014,09,03>
プレイ人数:(2)3-5人
プレイ時間:90分程度
デザイナー:アラン・エプロン


2人で楽しめる, ボードゲームに少し慣れた人へ, 目で楽しめる,

お金を幸せと考えない平和の島。
魚を取ったり、砂絵を描いたり、お金に捕らわれない豊かな繁栄を目指しましょう。



【ルール】
1つの島とそれに隣接する海に、それぞれのプレイヤーの船が停まっています。
プレイヤーはまず協力してもらう島の人を1人選び、その後行いたいアクションを選んでいきます。
アクションは8つあり、それを競り形式で選んでいくのですが、
まずスタートプレイヤーから2つずつ自分の色のディスクをアクションに置いていきます。
1周したらまた2つずつ置いていき、最後の1週は1つのディスクをアクションに置きます。
全員がディスクを置き終わったら、スタートプレイヤーからアクションを実行していきます。
実行できるアクションは、自分だけが最も多くのディスクを置いているアクションのみで、
そのようなアクションが無い場合、どれか1つのアクションスペースからディスクを取り除かなくてはなりません。

アクションには
・船を移動させる
・魚を取る
・魚を売る
・島に売店を作る
・観光客を案内する
・沈没船からお宝を得る
・貿易をする
・休息をする
・砂絵を描く

があり、それぞれのアクションに対応する島の人を選んでいれば恩恵を得られます。

島に関するアクションは、船が島の付近に無いと行えなかったり、
魚やお宝も特定の海域にしかなかったりと、船の位置が非常に重要。
また魚を売ったり観光客を案内してお金をもらうのには売店が必要だったりと、
それぞれのアクションが相互に緩く関連していて、アクションを行う順番を上手く調整しないと、何も出来なくなってしまうことがあるのがこのゲームの重要なポイント。

更に、船を動かしたり貿易をするのにはお金が必要なのですが、
必要以上にお金を稼ぎすぎると、強制的に繁栄点に交換されてしまうという制約も。

全員のディスクが無くなるまでアクションを続けたら1ラウンド終了。
海域や島が増えたり、新たな観光客がやってきて、次のラウンドに移ります。
全部で8ラウンド行ったらゲーム終了。

お宝や、島にいる観光客の数と売店の数などを繁栄点に変換し、
最も多くの繁栄を手にしたプレイヤーが勝利となります。



【評価と感想】

楽園を舞台にした不思議なプレイ感のゲーム。




のんびりとした楽園風なゲーム、テーマとアートワークに惹かれて購入。
遊んだ最初の感想はとにかく一手一手が重い。
テーマが軽いので重苦しい雰囲気にはなりませんでしたが、
1ラウンド何もできないプレイヤーが出ちゃったりと、ガチガチな内容なのは確か。

そういうのが許される雰囲気で遊ぶのが良いと思います。


ルールで面白いのが、手持ちのお金が10を超えると強制的に繁栄点に変換されてしまうところ。
もちろんこの変換の効率は他のアクションより悪く、かといってお金が少ないと満足にアクションができないため、
うまくバランスを取ってお金を稼ぐ必要が。

しかしながらそこに食い込んでくるのが先述のアクションの競りで、
・最多であれば必ず実行しなければならない
・最多が一つもなければどれか一つのアクションスペースのディスクを全て取り除かなければならない
という2つのルールが、アクション発動のタイミングをずらしてきます。

でも、周囲に目を配って他のプレイヤーのことを考えればある程度予測可能な範囲なので、
理解してくると理不尽な感じはせず、むしろ絡みが重くて面白いシステム。

終わってみればすっきりとしたプレイ感で、2時間があっという間に過ぎます。
確かにアクションにディスクを置く際の1手1手は重かったですが、
実際のアクションそのものは軽くすっきりとしているため、ごちゃごちゃ感がありません。
8つのラウンドに分かれていて、ラウンドごとに目標を立てやすいので、考えやすいゲームだったのもスッキリさに貢献してるかも。

島の生活に関する様々な事が上手くデフォルメされ、かつ要素は少しずつリンクしているので、
それぞれのプレイヤーが自分の繁栄を目指していく過程で、自然と島全体が発展していく流れが綺麗だなぁと思った素敵な一作。

<追記>

夏の終わりに遊びました。
繰り返し何度も遊ぶタイプのゲームでは無いですが、疲れた時にふと遊びたくなる一作・・・。
遊ぶと結構体力使っちゃうのですが、うん、癒される。
のんびりとした雰囲気の重ゲーが少ないからか、僕の棚の中でも唯一無二感があるなぁ。
バヌアツバヌアツ

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